Q&A集

ビブラムソールが他のソールより優れているのはどんな点ですか?逆に悪い点もあれば教えてください。

ズバリ、ラバーソールメーカーとしてのイメージが強い、修理しやすい、種類が多い(機能、デザイン含む)などです!なんだそれ!?って思われたかもしれませんイタリアに本社を持つ ビブラム社のソールは、ほかのメーカーがソールで使用するほど 品質の信頼が高いのです。修理の際も、ほかのメーカーのソールをビブラムのソールに変えて修理するということも、ままあります。それほど ソールはビブラム、修理ならビブラムといったイメージ、ブランド性が高いのです。ビブラムを指定で交換されるお客様もいらっしゃるほどです。個人的には 修理する側として 加工の際の削れ屑 がまとまり易かったりと加工し易いのでありがたいです。修理屋さんも 好みはありますが ソール素材は ビブラムで修理される方が比較的多いかもしれません。また、種類が豊富なのは デザイン的にも機能的にもユーザーさまの細かなニーズに対応ができるので 非常に優れているといえます。デメリットと言えるかどうかわかりませんが 最近、タイヤメーカーのミシュランの 耐摩耗性に特化したソールが出回っています。個人的に履いて使用してみた感想ですが、耐摩耗性に強化されているため ビブラムと比較して ミシュランのほうが耐摩耗性は高いです。また、タイヤメーカーのイメージと相まってブランド的には好みもでてきそうなところですが、品質には一長一短があるため ミシュランのほうが摩耗性に優れている分弾力性や グリップ力には ビブラムのほうが良かったように感じます。あ、一つありました、決定的なデメリット!! 日本で気軽に手に取って見れるほど 流通していません(笑) 知り合いの靴メーカーさんも わざわざ海外まで新作見にいかれてます。非常に うらやましいです(汗)

スコッチグレインの靴の修理で一番依頼が多いのはどんな修理でしょうか?

現状では オールソール、次につま先補修です。その年によって 一番、二番などムラがありますが、オールソールのご相談で多いのが ご使用されていて底に穴が開いたケースと、長期間保管されて気がつけば底が割れていた、硬すぎるなどのケースです。他に特殊なケースもございますが穴が開いてからの交換は 万が一雨の日に履かれて 水がしみこんでいる場合底以外の 他の箇所が大きく傷んでいるケースも多いので費用や、靴の寿命の面でも 早めのオールソールがおすすめです。また、つま先の傷も靴磨きで 傷の目立ちが収まらないときなど 早めの補修がおすすめです。

リーガルの靴の修理で一番依頼が多いのはどんな修理ですか?

かかと修理です。次に オールソール、カラーリングの順になります。オールソールなど メーカーさまがおすすめ修理回数を限定されていますが、靴の状態によってはさらに可能な場合もございます。さて、 かかと修理が一番多い理由ですが、単純にメーカー問わ かかと修理自体が 周知されているからだと思います。持ち込まれる リーガルさま靴の場合、デザイン性のある整形ゴム一体型の かかと修理がが多いです。かかと先は削れてなくとも 一番 摩耗しているかかとが、大体 5~6mmぐらい削れてから修理されるといいのですが、ついつい交換時期を逃して かかとにしては高額な修理になりがちです。僕自身、修理屋を始める前に 削れ過ぎたかかとの靴を持ち込んで修理代が かかとの修理代が、靴購入の半額以上だった という悲しい思い出もあります。すみません、書きすぎました(汗)

鞄の修理をする際に心がけていること、どのような思いを込めて修理に取り組んでいるのかを教えてください。

元々の素材を生かすことを大切にしています。どうしたら素材の良さを残したまま修理できるのか、そういった解決策を提案させていただいております。 また、ご使用の際に より永くお使いいただけるために 何ができるか、なども考えて修理に取り組んでいます。

修理品を職人さんに発送した後に、修理ができないと分かった場合、その際にかかる送料や返送料は自分で負担しなければならないのでしょうか?

はい、当店の場合は 基本的にお客様負担となっております。 返送の際の送料は お客様のご負担になります。 申し訳ございません。 ただし、修理の材料として「ご寄付」いただける場合は 送料はかかりません。 当方で判断して 材料として使える部品を 修理部材として活用させていただきます。 想い出の部品のみ返送をご希望される方もいらっしゃいました。 お気軽にご相談くださいませ。

今まで数々の鞄修理を受けてきた中で、感動した話があれば教えてください。

「おばあちゃんからお母さん、お母さんから私の手に 譲り受けたバッグなんですが、綺麗に直りますか?せめて使えるぐらいになれば・・・」と お持ちいただいたバッグを使える状態にしたことで喜んでいただけました。しばらくして 別件の修理の際に そのバッグをまたお持ちいただいた時です。当たり前のようですが 思い入れのあるお品を お直しさせて頂いた後も使っていただいてることが、何より嬉しかったです。

鞄に防水スプレーをかける頻度は、どれくらいが望ましいですか?また、鞄の素材ごとにベストな頻度があれば教えて下さい。

素材ではなく使用頻度になります、保管状況によっても変わります。防水スプレーの撥水成分は摩擦や、着水、乾燥などによって剥離しますが 過度に積層すると水分を含んだほこりやゴミを反対に付着させやすくさせてしまいます。そのため、素材によるベストはございません。使用頻度と状況、防水スプレーの目的によって変わります。汚れ防止目的と撥水目的では防水スプレーのかけ方が変わってまいります。あくまで参考の目安になりますが、汚れ防止目的の場合 毎日使用するもので 月に一度、 週に2〜3度使用で 半年に1度程度が目安です。防水スプレーは衣類やバッグ用の粒子の細かなスプレーをお勧めいたします。また、摩擦やスレ等の少ない場所は 成分残りの可能性があるので重ねて吹きつける場合は わざと回数をとばす事も必要です。

靴の本革と合成皮革を簡単に見分ける方法があれば教えてください。

新品なら 購入時の製品タグや、品質表示です。中古や既にご使用の場合はひび割れがあるとひび割れの下に 基布(きふ)のような下素材などが見えますので 合成皮革と分かり易いです。反対に分かりづらいのが人工スエードです。ちょっとした用具を使わなければ ぱっと見ただけでは判断できません。